ストキャスティクスの検証
【結論】
米ドル/円でストキャスティクスを使用する場合にはN=9,Y1=3,Y2=3とするか、N=14,Y1=3,Y2=3を使用するのが良い。
N=9の場合には70(30)か75(ストキャスティックス 25)、N=14の場合には70(30)を高値圏(安値圏)として、この数値以下の際にクロスしたものを売買シグナルとすると良さそうである。
また、ダマシ対策として損切りは80pips(1万通貨で8,000円)で損切りとするのが「浅すぎず・深すぎない」損切りラインとなる。
N,Y1,Y2 | H | L | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 2010年 |
5,3,3 | 80 | 20 | 90,130 | 269,120 | 377,320 | 553,220 | 30,950 |
9,3,3 | 70 | 30 | 161,460 | 183,090 | 156,290 | 365,990 | 44,930 |
9,3,3 | 75 | 25 | 120,800 | 284,330 | 276,430 | 455,430 | 4,270 |
9,3,3 | 80 | 20 | 79,570 | 220,230 | 233,630 | 385,330 | 44,270 | ストキャスティックス
9,3,3 | 85 | 15 | 34,840 | 276,810 | 424,110 | ストキャスティックス594,010 | 58,100 |
14,3,3 | 70 | 30 | 140430 | 200880 | 108780 | 403080 | 56320 |
14,3,3 | 80 | 20 | 115,840 | 209,320 | 233,220 | 485,820 | 34,650 |
☆最も利益の出るパラメータ調査(詳細)
一般的に使用されるパラメータは以下の通りである。
N=5,ストキャスティックス Y1=3,Y2=3
N=9,Y1=3,Y2=3
N=14,Y1=3,Y2=3
スローストキャスティクスの高値圏・安値圏でのクロスを売買シグナルとする。
高値圏は70%,75%,80%,85%,90%の5種類とする。
安値圏は30%,25%,20%,15%,10%の5種類とする。
このシグナルではダマシにあった際の反対売買シグナルが発生しない(*1)為、損切りを定義する。
pipsで指定、20,50,80,110,140 の5種類とする。
検証期間は調査時最新データから1年間、3年間、5年間、10年間及び、去年1年間、一昨年1年間とする。
ex) 1年間 = 2010/4/21~2011/4/22
ストキャスティクスの正しい使い方、買いシグナルを見つける参考になります
下記の画像は、楽天証券のマーケットスピードで取得したストキャスティクスのグラフです。
ストキャスティクスの基本的な見方は、「 %K(パーセントK)が75%以上で買われすぎ、25%以下で売られすぎ 」というものです。RSIというテクニカル指標と似たような使い方です。
そしてもう一つの見方が、%Kと%Dを組み合わせて売買シグナルを判断する方法です。
下記の画像のポイントがそれぞれ、買いシグナル、売りシグナルです。
スローストキャスティクスで精度を高める
上記の画像を見てもわかるとおり、%Kと%Dを使ったストキャスティクスは、 グラフが細かく振れすぎて使いにくい デメリットがあります。
このデメリットを改善するために開発されたのが、 スローストキャスティクス という指標です。上記で紹介したストキャスティクスは、一般的に「ファストストキャスティクス(ノーマルストキャスティクス)」と呼ばれているものです。
チャートの見方は先ほどと同じで、%Dが75%以上で買われすぎ、25%以下で売られすぎとなります。
また、ストキャスティクスが底値圏で%Dが%Slow Dを下から上に上抜いたら買いシグナル、その逆は売りシグナルとなります。
とはいえ、細かく変動するファストストキャスティクスよりも使いやすく信頼度も高いため、ストキャスティクスを使った売買をする時は、 通常はスローストキャスティクスを使う ようにします。
もう一つのストキャスティクス
楽天証券の取引ツール「マーケットスピード」には、ノーマルストキャスティクス・スローストキャスティクスに加えて、「ストキャスティクス(オリジナル)」という指標が用意されています。
- ノーマルストキャスティクスとスローストキャスティクスがある
- スローストキャスティクスの方が信頼度が高い
- %K(短期線)、%D(中期線)、%Slow D(長期線)のうち2つを使う
- より短期のグラフが75%以上で買われすぎ、25%以下で売られすぎ
- より短期のグラフが長期のグラフを上抜いたら買いシグナル、下抜いたら売りシグナル
複数のテクニカルを組み合わせて判断すること
株式投資の最強の取引ツールとも言われる、 楽天証券の「マーケットスピード」 は、20種類以上のテクニカル分析が使えるリアルタイムトレーディングツールです。
あわせて読みたい:
一目均衡表の見方をわかりやすく、3分で覚えるテクニカル分析の基本
あわせて読みたい:
ピラミッティング(増し玉)のやり方3つ、投資で巨万の富を築く最強の手法
チャート分析を詳しく学ぶ
この記事の執筆者
川原裕也 執筆者の詳細プロフィール 右も左もわからない状態で株式投資をはじめ、10年以上が経ちました。その間に、引きこもりになったり、会社を設立したり、いろいろなことがありました。「いい人」がたくさんいる世界の実現が目標です。「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」 - アインシュタイン 姉妹サイト「今日の経営」でも記事を書いています。
コメント